‘2012/12’ カテゴリーのアーカイブ

審査機関の統合

2012/12/28

私が、ISO審査員として登録させて頂いているDNVから、今年の最後のビックニュースがありました。

(1) 日本科学技術連盟(日科技連)との業務提携

TS,AS,13485等のセクター規格、及び国際統合認証等、所謂MSCを中心に連携を深めていく予定です。
日科技連は日本の品質管理の総本山とも言える組織で、私もこれまでセミナーの講師や論文発表の経験もあります。

(2) DNV-GL合併の件

これにより、DNV-GLグループとなります。
DNV財団が63.5%株、GLオーナーのMayfairSEが36.5%株ですので、DNV主導で組織の再編が行われます。
GLは船級であり、今回の合併により船級としてはNKを抜いて世界一の船級になりますので、非常にインパクトの大きな話ではありますが、GLの認証部門は非常に小さく、私の審査活動にはあまり影響はないかもしれません。

これらの大きな流れを、ビックチャンスに変えて来年は「飛躍の年」にしたいと思っています!

遅くなりましたが、今年1年お世話になり、誠にありがとうございました(^o^)

中国でのISO20000アセスメント

2012/12/21

今週は、中国の厦門から上海でISO20000:2011のアセスメントに来ています。
反日デモの影響は見られず、日本語をどうどうと大きな声で話しています。

厦門は相変わらず建設ラッシュで厦門島には土地がなくなっており、
対岸の地域に新たなソフトパーク(フェーズ3)が造成中でした。
この中に顧客の社屋が建設予定でますますの発展を目の当たりにしました。
上海はとても元気で繁華街では若い人たちがお洒落で楽しそうに歩いています。
中国の友人に聞いたところ、みんな希望をもっているから・・・と言っていました。
豊かでも貧しくても明日に希望を持てる社会は羨ましいですね。。。

中国出張中に日本では政権交代が行われ安倍総理が誕生しました。
中国のテレビでも何度も報道されており、鷹派だとか、靖国参拝だとか流れていました。
話している内容は分かりませんでしたが、日本への関心は高い様です。

これから最後のアセスメントが残っています。
厳しく中国でのISO20000のプロセスを評価してきます!

オフショアからニアショアへ

2012/12/12

少し古いデータですが、経済産業省の特定サービス産業実態調査(2010年)から、情報サービス業の調査結果があります。情報サービス業の市場規模としては、事業所数22,554件、売上高188,437億円で、その内広島県は、事業所数414件、売上高1,282億円で、全国比率0.68%ほどの市場規模です。もともと広島県は5%経済と言われていて、首都圏の集中型市場構成は問題とされていたのですが、その中でも情報サービス業はあまりにも酷過ぎる。本社でのIT設備投資が中心であることもありますが、地方での開発より中国を初めとした発展途上国での開発へとシフトした結果とも言えます。
果たしてこの様な経済環境の中で広島で、情報サービス業を展開するメリットはあるのでしょうか!?広島でのソフトハウスは東京での営業窓口を持っている会社が多く、それは首都圏での仕事を受注するためで、そこから中央へのシフトをしていった事例がいくつも見られます。それでも中国へのオフショアが進んでくると、コスト競争力がない国内のソフトハウスは苦戦をしています。そんな中で、地方都市をはじめとしたニアショアと言った傾向が出てきているみたいです。中国へのシステム開発で苦心した顧客が、多少コスト高でも国内の品質の良いソフトハウスを選んできているみたいです。広島から情報サービス業の発展が図れるか、今後ソフトハウスの成功事例が出てくるか、勝負どころです!
丁度来週から、中国の厦門と上海へITサービスマネジメントのアセスメントの仕事に出かけます!国内での仕事を探すだけでなく、ワールドワイドで市場を見つけないと、IT業界の発展は難しそうです。来週からの中国出張で何かヒントを見つけてきたいと思っています!

修大熟議プロジェクト2030

2012/12/08

修大熟議プロジェクト2030に、HiBiSとして民間代表の立場で参加してきましたが、最終報告(2012/12/8)が修道大学で行われました。私共が参加させて頂いていた「ICTを活用した地域社会を考えるプロジェクト(脇谷グループ)」は3位の成績で幕を閉じました。産学官で地域の課題を考える試みとしては、とてもユニークで今後の発展を期待するプロジェクトの結果となりました。因みに最優秀賞は、「法学部生が考える地域発展のためのスポーツ・ビジネスの課題と対応(田邉グループ)」でした。この発表が一番ビジネスプランとしてのまとまりはありました。
折角なので、参加チームの内容を紹介しておきます。

■広島市五月が丘団地における住民生活の諸課題への対処法(川瀬グループ)
広島市の多くの住宅団地では、自家用車を移動手段とした生活スタイルが想定されていたため、高齢化によって生活環境の悪化が懸念されている。また、人間関係の希薄さが指摘されており、町内のコミュニティの強化も課題となっている。そこで広島市佐伯区五月が丘団地を対象に、現状把握のための地域調査と分析により問題点をあぶり出し、課題への対処の方策を考えていく。

■“あたたかな”中小企業マネジメントと地域社会の活性化(木村弘グループ)
“あたたかな”とは、顧客・従業員はもちろん、地域の人々との関わりも大切にする、包括的な概念。
人を大切にする地域の中小企業が商品・サービスや雇用を創出し、永続的な存在として地域活性化に寄与している経営を調査。企業訪問やアンケート調査を実施し、「持続可能なまち」における“あたたかな”マネジメントの役割を考える。

■コンテンツに隠れた広島再発見の旅っ!(富川グループ)
湯来温泉、呉市内、御手洗の3地域を取り上げ、コンテンツツーリズムという共通のテーマによる観光の実態、およびその他の観光資源について調べる。担当の地域によって異なるが、観光コースやルートづくり、フェイスブックによる情報発信や情報収集、パンフレット作成などを通じ、文献研究や調査内容、課題や提案などをまとめる。

■まちなか寺子屋 in 廿日市市(木村恵子グループ)
廿日市市では、地域による学校支援の組織として学校支援地域本部を設置し、学区内の学校支援ボランティアによる子どもの学習支援や学校教育支援に取り組んでいる。この廿日市市の事例が地域全体で支えられ持続発展するにはどのような要素があればよいか、また、若者がどのように関われるかについて提案・協議し、実際に学校支援地域本部の活動に参加する。

■未来へつなぐ公民館HAPPYプロジェクト(ハピプロ)(山川グループ)
公民館が持続可能なまちづくり支援施設であり続けるためには、次世代を含むより多くの住民がまちづくりの担い手としての当事者意識を持ち、行動できるように、支え育むことが必要だと考える。そこで、公民館活動を通して、現在地域が抱える課題を見える化し、それへの解決策を、地域の大人と子ども、大学生が共に考えアプローチしていくことで、地域の実情に合わせた課題解決とまちづくり当事者の多様化・拡大化をねらう。

■法学部生が考える地域発展のためのスポーツ・ビジネスの課題と対応(田邉グループ)
広島市が掲げる新しい『スポーツ王国広島』創造によるまちづくりを実現するためには、企業や団体による活動を抜きにして考えることはできない。その実現のためには、スポーツに関わる企業や団体の活動が適正に行われることが不可欠である。そこで、法律学専攻学生の視点で、地域の課題を吸い上げて、検討プロセスに法律学の学修成果を織り込んだ上で、課題を解決するための手法を提言する。

■ICTを活用した地域社会を考えるプロジェクト(脇谷グループ)
ITやICTを地域でどう利活用するかが重要な課題となっている。また、それらを支えるために、高度な知識や技術を持つIT人材が求められている。そこで、地域のためにICTをどう活用すべきか、スマートデバイスを活用するならば、どのような地域活性化につながるサービスやアプリを考えられるのか、について学生が主体的に提案する。

■森林セラピー事業モニタリング活動(長谷川グループ)
現在、広島県の中山間地域に位置する安芸太田町は、地域づくりの一環として自然環境を健康に生かす「森林セラピー基地」構想を推進しており、2012~2013年にはその本格運営開始を目指している。このプログラム開発に1年程度実施されるモニタリングツアーの一部に参加し、学生が交流プログラムを具体的に提案することで、安芸太田町の地域づくりに参画する。

■武田山の魅力発見・発信プロジェクト 一都市近郊里山のこれからを考える(松川グループ)
武田山をはじめとする都市近郊里山では、若年層の里山についての認知不足、そして里山保全ボランティアの高齢化など様々な課題を抱えている。そこで、どうすれば若年層が里山へ興味関心を持つようになるのか、そして里山整備が持続可能になるのかという視点から、武田山について、地域団体等と学生が武田山の魅力を情報発信する環境を整備する方策を考える。

■”広島の地域ブランド価値を高めるための戦略を考える ~広島県を“おしい!”と言わせないために~”(三浦グループ)
広島の雇用を創出し、経済を活性化して、自分たち若者が今後も広島で幸せに活きていけるようにしていきたい。そのために、キーワードである“外国人”、“水に近しいライフスタイル(川と瀬戸内海)”、“自転車”、“女性”、“地酒”などを切り口に、地元「広島」の持っている他地域と差別化できる【本当の価値】の他地域に向けたアピールの方法を考え、取り組む。

※「熟議」とは、多くの当事者による「熟慮」と「議論」を重ねながら政策を形成していくことです。その「熟議」という手法を用いて、広島が、大学生をはじめとする若者たちにとって2030年になっても住み続けたいと思うことができる”持続可能なまち”であるために、地域課題を抱える当事者や違った視点を持った多くの市民が一堂に会し、その地域課題の解決を目指して、ともに熟慮と議論を重ねます。その後、熟議した広島をめぐる地域課題について、大学と地域が協働で解決策を調査・研究します。そして、約半年後の12月にはその成果を発表します。

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