ISO 22000の構築手順の8ステップ 4/8
2011/11/29ネットスクエアが中国支部を担っている日本ISOコンサルティング協会(JICCA)の石井俊彦氏が「ISO 22000の構築手順の8ステップ 4/8」についてまとめています。
ISO 22000の構築手順の8ステップ 4/8
STEP1:基本 キックオフ~食品安全チームの上手な情報管理とは
STEP2:準備 構築の体制づくり~文書・記録を使いこなそう
STEP3:抽出 現状を見直す~フローダイアグラムの記載事項と目的
STEP4:評価 食品ハザードを防ぐために~ハザードの管理はこう考える
STEP5:計画 具体的計画へ~管理基準の根拠と結果を考える
STEP6:実施 適切な運用のために~ISO22000を運用する為のマニュアル作り
STEP7:監視 工程図どおりの運用~監視活動をレベルアップさせる
STEP8:更新 システムをよりよく機能~ISO22000の継続的改善の考え方
STEP4:評価 食品ハザードを防ぐために~ハザードの管理はこう考える
ハザード(危害の要因)管理の方法はこのように考えよう
注:『システム全体』で見る、良品を製造工程で作り込むとは・・・
例えば、牛乳の菌数をゼロ管理はほぼ出来ない、よって、規定された安全な菌数の状態に管理する方法を実施します、検査で規定数以下を保証の為に、全数検査では、出荷する製品がなくなります。
そこで、菌のハザード(危害の要因)を評価・検討し、菌数の少ない、安全な製品を作り込む、管理された製造工程にする方法とします。ISO 9001では製造工程で良品を作り込み、製品を保証することを、7.5.1の検査で保証の工程に対して、「7.5.2プロセスの妥当性確認の工程」として規定しています。
◆重要な点は、製造工程の正しい滅菌処理や温度、時間の製造工程の日常管理、です。
例、牛乳の加工では、停電で、製造工程の温度、時間の管理が出来ないと、球状ブドウ球菌が異常増殖し、毒素を出します。
高温処理で、生菌の滅菌をしても、毒素が残り、無害化は出来ないのです。
つまり、『システム全体』で見る、「出荷での菌検査」は単に、そのボトルの製品の保証が目的ではなく、不良品の出来ない工程、製造工程の正常性、製造工程の妥当性を評価の為に実施するのです。
従い、出荷検査での菌数は○×式では駄目で、菌数の増減の推移管理が必要です。よって、規定された、基準内でも、菌数増加の傾向が出たら、製造工程の日常管理の内容を見直します。
最終での出荷前の菌の検査は、製造工程の日常管理での見落とし、センサーの故障などの、気付かない異常がないかを、念の為に、菌数の推移で再確認をするのです。
その為に、早期の発見、予防処置が重要で、社内で簡易の菌検査体制の確立が、とても重要です、公的機関の菌検査は社内の菌検査精度の再確認と位置付けます。
①管理された搾乳→②菌が増えない温度、時間、製造工程の管理→③滅菌処理→④菌が増えない温度、時間、製造工程の管理→⑤滅菌容器にボトリング→⑥出荷前の製造工程の確認の為に抜き取り菌検査で、日々の菌数の推移を確認→⑦出荷