ISO9001:2015移行のポイント
昨年、ISO9001:2015が発行されてから、3年以内に移行の為の審査を受けなければなりません。ISO9001を認証取得している組織全てが対象になりますので、移行の為の審査もタイトになってくると思われます。
そこで、移行の為のポイントを以下にまとめてみました。
■組織の戦略及び事業プロセスとの一体化
組織の戦略的な方向性を意識し、それに則した形で品質マネジメントシステムを確立し、実施するという視点が強化されています。また、品質マネジメントシステム要求事項を組織の事業プロセスに統合させ、事業と一体となった運用を行うことが求められています。
■パフォーマンス重視
品質マネジメントシステムを通じてどのような結果を達成したいのかをこれまで以上に明確にして取り組む必要があります。また、計画に従って運用を確実に行うだけでなく、そのパフォーマンスにも着目することが求められます。
■リスクに基づく考え方
リスクに基づく考え方の概念はこれまでもこの規格の根底にありましたが、改訂版では、この考え方が有効な品質マネジメントシステムを達成するために必須なものとして、より明示的になりました。
■文書化要求について
従来の品質マニュアル及び文書化された手順に関する明示的な要求はなくなりましたが、どのような文書がどの程度必要かということは、組織自らが置かれた状況に応じて決める必要があります。
■サービスへの配慮
これまでもサービスは製品という用語の概念に含まれていましたが、サービスという言葉をより明示的に用いるとともに、規格の中で用いられているその他の用語や要求事項の表記が製造業だけでなくサービス業にも適用しやすくなるように工夫されています。
移行の為のプロセスとしては、品質マニュアルの改訂、リスクマネジメントの導入、新規格での社員教育、ISO9001:2015年版内部監査員研修、内部監査およびマネジメントレビューの実施等が考えられますので、準備を検討の組織はお問い合わせ下さい!