審査機関の選び方
審査機関は現在50組織に及ぶと述べましたが、その中から実際に受審する機関を選ぶわけですから大変ですね。よく私たちにもどこを選べばいいか分からないと相談にこられますが、どこでも同じ様なものだろうと思ったら大間違いです。審査費用、審査員の数、審査の進め方、指摘事項の書き方、そして指摘を出さない審査機関。。。
審査費用は、各審査機関の工数テーブルからはじき出されます。基本は組織の人数、サイトの数、業務上のリスクから変わってきますが、初回監査のみで判断するのではなく、更新監査までの3年間の見積もりを貰うのがよいでしょう。
審査員の数は、プロパーで審査をやりくりしている審査機関は注意した方がいいですね。顧客の業務を中心に監査をするためには、色んな業界の専門家が必要です。審査だけで飯を食っているとなかなか良い審査はできません!
審査の進め方は、基本はISO19011に準じて行いますが、審査期間毎にそれぞれのステップの呼び方も違いますし、各部門に割り当てる時間も変わってきます。時間をかけて部門を監査される方が良いかと思います。
指摘事項の書き方は、審査機関でそれぞれ指導していますが、殆どの文書はそのまま読んでもよく分かりません。長々と事例を書いて本質を見逃している指摘事項が多く見受けられます。完結に分かり易くまとめている文書が理想ですね。
そして最後に指摘を出さない審査機関ですが、これは実際にあります。不適合を沢山出すのがいいのか、それとも見逃して終わるのがいいのか、それは一目瞭然だと思われます。折角高いお金を払って監査を受けるのですから、組織の問題点を明確にした指摘事項を出して貰いたいものです。
ここまで書いて最後に、実際には審査機関ではなく、審査員の質(レベル)によって審査は大きく変わってきます。形式ではなく本質を見抜く審査員を抱えている審査機関をベストです。つまり、審査機関を選ぶのではなく審査員を選べと言うことですね。。。